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- GCPSO小説・「お茶汲みの心得。」前書き - ウルフ [12/1(Sat) 19:38]
GCPSO小説・「お茶汲みの心得。」その1 - ウルフ [12/3(Mon) 18:17]
GCPSO小説・「お茶汲みの心得。」その2 - ウルフ [12/31(Mon) 19:23]
GCPSO小説・「お茶汲みの心得。」その3 - ウルフ [11/26(Wed) 0:42]
GCPSO小説・「お茶汲みの心得。」後書き - ウルフ [11/26(Wed) 0:57]



GCPSO小説・「お茶汲みの心得。」その1
ウルフ [Mail]
12/3(Mon) 18:17
ここは、タークス社長室(サムスの私室でもある)
に隣接する、秘書課である。
今ここに、数人の者が集まって何やらやっている
様である。
では早速、部屋の中を覗いてみよう。

まずは、お馴染みとなった、秘書課(いつ出来たんだ
ろう?)課長のウルフ。
白い肌に白い服、ポニーテール気味に、後ろで無造作
にまとめた白に近い銀髪と、相変わらず白一色に統一
されている。
座っているから解りにくいが、ハニュエールの中では
かなりの長身で、同時に均整の取れたプロポーション
を持つ。
そして、外見的に美しいハニュエールの中でも、また
別格と言える美貌も同時に備えており、秘書課を代表
するに、ふさわしい風貌を擁している。

次に、フォマールで黄色い服と帽子、紫のロング
ヘアの、ビーナスウルフ。
彼女もまた、ウルフとは違うタイプの美人である。
今は帽子をとっているので、その髪型と顔立ちが
はっきりと解る。
彼女は、部屋の中に用意されたポットと道具一式で、
お茶を入れている様である。

そして、ウルフと同じハニュエールで、ウルフと
同じ白い肌と白い服を着ていて、ウェーブのかかった
エメラルドグリーンのセミロングのヘアスタイルを
した、ゴッドウルフ。
(ア○ター○ーンのミ○リーに、どことなく似ている
気が、しなくもない。)
そこそこの長身と美貌に加え、プロポーションだけ
なら、ウルフ以上のものを持っている。
秘書課に居るのも、至極当然と言えよう。

彼女達秘書課所属のメンバーは、全員が名前にウルフ
を持つ為、ウルフチームと呼ばれている(らしい)。
もちろん、本名では無くて、コードネームや通り名
や愛称(ニックネーム)である。

そして、この秘書課所属のメンバーの他に、明らかに
場違いな感じのレイキャストが一人。

「それじゃ、チタン。お願いね。」
ビーナスが、今入れたばかりのお茶を入れた、湯気が
立つ湯飲みを、チタンと呼んだレイキャストの前に
置いた。
「了解。」
チタンは、湯飲みを両手で持つと、そのまま口へと
運んだ。

「ズズズ・・・/亘\」

なんと、チタンはレイキャストなのに、(どこにある
か、所在が不明の口で)お茶を飲んだのである。
(ちなみに、どういう仕組みになっているのか不明
だが、ちゃんと味も解るらしい。)
「分析開始・・・。」
そう言うと、チタンの目がチカチカと点滅を開始して、
同時に「ピー、ウイーン、カチャカチャ。」と言う音
を、体から発し始めた。
「温度・・・濃度・・・成分・・・その他・・・。
以上を統合した結果・・・。」
「完成度78%。評価:ランクB。」
「Bか・・・。」
チタンの言葉を聞いて、がっかりした表情を浮かべる
ビーナスであった。
「気を落とさないで下さい。十分おいしいお茶です。」
「ありがとう、チタン。でも、今のままだと、来客や
サムスには、まだ出せないのよね・・・。」

「ズズズ・・・/亘\」

チタンは、残りのお茶を飲んだ。
「それじゃ、次は私が入れるよ。」
そう言うと、ウルフがビーナスと同じ道具とお茶の
葉を使って、お茶を入れた。
「さあ、チタン。飲んでみて。」

「ズズズ・・・/亘\」

チタンは、ウルフが入れたお茶も同じ様に飲んだ。
「分析開始・・・。」
再び、チタンの目が点滅を開始して、同じ様にその体
から音を立て始めた。
「温度・・・濃度・・・成分・・・その他・・・。
以上を統合した結果・・・。」
「完成度99、8%。評価:S。文句無しです。」
「まあね。」
ウルフが、へへんと言った表情を見せた。
「やっぱりウルフさん、すごいなあ・・・。まだまだ
私は未熟です。」
「いやいや、こればっかりは勘と経験よ。」

「ズズズ・・・/亘\」

チタンは、ウルフが入れたお茶も飲み干した。
「私はアンドロイドですから、勘や経験などと言う、
非科学めいた事は解りませんが、ウルフさんが入れた
お茶がおいしいと言う事は、解ります。」
それからしばらく、ビーナスはウルフが入れるお茶と
自分が入れたお茶を飲み比べてみたが、やはりウルフ
が入れたお茶の方がおいしかった。
それは、その場の全員も同じだった。
「う〜ん、なぜでしょう。」
集まりが終わった後も、ビーナスは自分のデスクで
考えていた。
全く同じ条件で入れたお茶なのに、どうして味が
違うのか。
人間やニューマンなら、その時々の気分や体調など、
コンディションも微妙に影響する事もあるだろうが、
アンドロイドのチタンも意見が同じだったのである
から、それは理由にはならない。
「考えてたって、しょうがないか・・・。」
ビーナスは、気分転換も兼ねて、社外へと出かけて
みる事にした。
今は、さして忙しい時では無いし、少しばかり社外
へ出かけた所で、何の問題も無い。
とりあえず、彼女はオフィス街から出て、飲食店が
立ち並ぶエリアへと、足を向けてみる事にした。

       お茶汲みの心得・その1 了



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