あたり一面氷の世界、湖の中に浮かぶ氷達、オーロラが とても綺麗だ。
さがら「ふう・・・・。」
オーロラを見上げるちびハニュのさがら。深緑の長い髪、 とがった耳が印象的だ。
さがら「綺麗だぜ・・・。」
おもむろに呟く。
スズ 「オーロラがとても綺麗ね・・・・。」
隣にいた闇色のレイキャシャールのスズもウォッカを一口飲む。 さがらはそれを見
さがら「なにのんでんだスズ」 スズ 「ウォッカよ。」 さがら「何故今・・・・」 スズ 「冷えるから体温あたためてるさ・・。」 さがら「てめえレイキャシャールだろ・・・。」 スズ 「!」
スズの腕が一瞬とまるが
スズ 「星が綺麗ね・・・」
再びウォッカをのみはじめるスズ。さがらはまあいいかと、 再びスズの横で空を見上げ、
さがら「なあスズ・・・。」 スズ 「ん?」 さがら「ここ・・・どこだろうな・・。」 スズ 「ええ・・・・。」
広大なオーロラを見上げるさがら。
さがら「あたしらさ・・・たったさっきまでたしかに森にいたよな ・・・・。」 スズ 「夕日が綺麗だったわね・・・。」
さがらはぼーっと遠くをみつめ
さがら「らっぴいがいて、ブーマがいて、草木のにおいがここちよ くてさ・・・。」 スズ 「私らっぴいとジルバを踊ってたわ。」 さがら「ああ、なんか踊ってたな。」 スズ 「ジルバとは、スイングジャズの伴奏で、4分の4拍子のテ ンポのテンポの速い曲にあわせて、男女が寄ったり離れた りしながら踊るのよ・・。」 さがら「いや聞いてねえ・・。」 スズ 「彼はとても紳士で素敵だったわ。」 さがら「しかも彼なのか・・、さらに紳士で素敵だったのか・・」 スズ 「でも彼は星になったわ・・・。」 さがら「あー・・あたしが星にしちゃったっけ・・。」 スズ 「あなたの槍は無残に彼の人生に終止符をうったわ・・」 さがら「人生か・・?しかもスズ殺られかけてなかったか・・?」 スズ 「星が綺麗ね・・・」 さがら「ああ・・・・・。」 スズ 「ウォッカ飲む?」 さがら「ん?」 スズ 「おごるわ。」 さがら「すまねえ・・・。」
さがらはスズからもらったウォッカのビンの栓をぬき
さがら「のもーぜーー」 スズ 「おうさーーー」
ぐーっとウォッカをのむ一人と一体。
そして空を再び眺めていたが
さがら「なあスズ」 スズ 「ええ・・」 さがら「あれ、なんだろうな・・。」 スズ 「はばたいてるわね・・。」
遠くの方から、白い巨大な何かがとんでくる。
その時・・・・
フジオ「とうっ!」
一人の黒いハンターがあらわれた。
フジオ「裏の仕事は俺だけに任せな!!!」
さがらとスズは、ぼーっとあいかわらず空を眺めながら
さがら「なんかきたぞスズ・・・」 スズ 「私には何も見えないわ・・・。
しかし
フジオ「ぐわ!?なんじゃここはー、さ・・寒いーー!!」
さがらはウォッカをのむながら
さがら「なんかのたうちまわってるぞスズ・・・。」 スズ 「何も聞こえないわ・・・。」
オーロラがとても綺麗だ。
フジオ「さがらーー、スズーーー、なんじゃここはーー」 さがら「こっちくるぞ・・・。」 スズ 「他人のふりよ・・。」 フジオ「貴様らーー」
息をきらしながら目の前まではしってくるフジオ
フジオ「無視するんじゃねーー」 さがら「やほーだぜ。」 スズ 「やあ。」
しかしフジオは二人のかっこをみて
フジオ「お前ら・・あったかそうなかっこしてるじゃねえか・・」
さがらとスズは、ともに毛布を体にぐるぐる巻きにして、ウォッカ をのんでいる。
スズ 「エスキモーの民族衣装よ。」 さがら「民族衣装か・・・?」 スズ 「エスキモーとは、グリーンランドやアラスカ、北極海岸 沿岸に住む民族で、モンゴル系の人よ。」 さがら「だから聞いてねえ・・。しかもどこだよグリーンランド やアラスカって・・・。」 フジオ「もうふよこせやさがらー」 さがら「にゃにしやがる!これにはあたし専用の猫さんアップリ ケが!」 フジオ「しるかーー」
しかし・・
スズ 「きたわよ・・・彼女が。」 さがら・フジオ「へ・・?」
ぐぎゃごおおおおおおおおおおおおおん!!!
いつのまにか白いドラゴンが目の前に。
フジオ「ぐおーーーー」 さがら「そういや、さっきから空とんでこっちにきてたっけな こいつ・・・・。」 スズ 「ええ・・・」 さがら「しかも彼女なのか・・・これ・・」
かまえる三人
さがら「いくぜ。」 スズ 「ええ」 フジオ「おう!」
さがら・フジオ・スズ「裏の仕事は、タークスに任せな!!」
びしっとポーズをとる三人。
フジオ「見ててくれ、一千万のフジオファンの女の子達!!」
うおーーっとつっこんでいくフジオ。
「ぐぎゃおおおおおおおおん」
ズン!!!
フジオ「ぐふっ」
ドラゴンの必殺歩行移動の前にあえなくふみつぶされるフジオ。
さがら「うお!?」 フジオ「ち・・少し少なく見積もりすぎちまったか・・・。」 さがら「いや、そういう問題じゃねえだろ・・」
そしてスズはピカーーンっとひかる。
スズ 「きな!」
スズはおもむろにシノワビ○トブレイドを装備し、
スズ 「いくぜ シノワ!」
そしてドラゴンにつっこんでいく。
「しゅごおおおおおおおお」
真正面からドラゴンの吹雪。スズはそれをもろにうけ
スズ 「私星になるわ」 さがら「まじかーーーーーーーー」
ドラゴンの勢いはやむことはない。
さがら「ULTでシノワはアウトだろ・・・」 スズ 「あの時代はこれでDF倒したのよ・・・」 さがら「気持ちはわかるが・・・」 スズ 「だって・・Ver2になっても、ULT実用製の武器がなかなか 手にはいらないわ・・・」 さがら「な○め・・・。」 スズ 「やめて、開発者を憎んでも何もはじまらないわ」
さがらはたちあがり
さがら「あたしはこんなところでは死ねねえ・・・・。」
ドラゴンを真正面から見据え
さがら「あたしの夢をかなえるため!神様、あたしに力を!!」
どりゃーーーーっとつっこんでいく。
さがら「どりゃーーーー」 「ぎゃおおおおおおおん」
・・・・・・・・・
パイオニア2、メディカルセンターにて
さがら「神様にみすてられたぜ・・・」 ほうたいぐるぐるまきのさがら。
スズ 「ぼすの夢って何さ・・。」
パーツ修理中で身動きのとれないスズ
さがら「あたしの夢はお姫たまになる事なの♪」 スズ 「よく死ななかったな・・・。」 さがら「にゃにい」 フジオ「ふ・・・・。」
包帯ぐるぐるまきで、さらに点滴をうっているフジオ
フジオ「次は1億だな・・・。」 さがら「何がだ・・。」 フジオ「ところで、さがら、スズ」 さがら「みう?」 スズ 「ん?」
フジオは新聞をよみながら
フジオ「メセタ貸してくれ・・俺治療費もってねえ・・・」 さがら「あたしもだぜ・・・」 スズ 「ええ・・・」
ふーーっと、紅茶をのみ一服する三人。
一拍おいて
フジオ「まじかーーーーーー」 さがら「やべえ・・・・」
しかし二人の目が、スズにとまる。
スズ 「え・・・・。」 さがら「ロボットのパーツってそこそこの値にはなるよな・・・。」 フジオ「治療費くらいにはなるだろ・・。」 スズ 「いや・・・・」 さがら「おつりがかえってくるぜ・・・ひさびさに何かうまいもの くえるぜ・・・。」 フジオ「お人形さんマニアになら結構高額でうれるぜ・・・・。」 スズ 「やめて・・・」
その後、メディカルセンターで収納されていたレイキャシャール が一体きえたという・・・。
|
|